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2005-02-24

The Orient of the Greeks

(BUDA RECORDS 92659-2)
greeks01.jpg

19世紀のオスマントルコの支配によってトルコとギリシャの間では幾度となく紛争が繰り返されました。その中には強制移住の政策によってトルコにギリシャ人が数多く存在しました。トルコのコンスタチノープル(現在のイスタンブール)、スミルナ(現イズミール)、ポントス、アイバリ、ブルサ、アダナなどに住んでいました。やがて1922年の平和条約の締結によって住民交換が行われトルコ人は150万人ものギリシャ人を追いだしたそうです。彼らはギリシャに戻って大都市や地方都市に住み着きました。このCDはそのレベッツ(Rebets)と呼ばれるトルコから強制移住させられたギリシャ人たちの音楽、レンベティカの1920年~40年代の録音が収められています。世界の音楽を丹念に復刻しているBudaレーベル独自の編集によるレンベティカの形成時期の名演をコンパクトに収めたCDです。

近代ギリシャ音楽に影響を及ぼした移民のグループには2大流派があります。スミルナ(スミルナ地方からアテネ郊外の港町ピレアの移民のグループ)、ポントス派(黒海沿岸からトルコ北部への移民のグループ)です。ギリシャにはもとからトルコ音楽を演奏するギリシャ人もいたようです。それにこの2大流派が加わり発展していったようです。港町ピレアにはテケーと呼ばれるカフェがあり、そこは阿片、ハシシなどの麻薬、ウズ(トルコの強い酒)を享楽する下層労働者たちで賑わっていて、そこではスミルナ派の楽士たちが演奏していたようです。そこで使用されていた初期の代表的な楽器はトルコのサズですが、後にフレットの付いた西洋楽器に改良されて現代レンベティカ主要楽器ブズーキに変化しました。

中東、東ヨーロッパの偉大なバルカンのヴァイオリニスト、ディミトリオス・セムシスの名演、レンベティカの基礎を築いたといわれるマルコス・ヴァンヴァカリスの素晴らしい初期のブズーキの演奏、オウティ(トルコのウード)、カノナキ(トルコのカノーン)などの演奏が堪能できます。中でもレンベティカ初期の女性歌手、ローザ・エスケナージ、マリカ・カナロプロウ、リタ・アバジなど、憂いに満ちた歌が素晴らしいです。社会の底辺などをテーマにした退廃的な歌や、反体制的なアウトローの歌も多いようで、正にギリシャのブルースですね。


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ギリシャの楽器の切手
参考:ライナー本文、世界の民族音楽/若林忠宏著
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